中高年でも可能性のある公務員への転職活動を今だからこそ考えてみる!

様々な転職サイトのアンケート調査によると、転職先として公務員の人気が高まっているというデータがあります。背景として、民間はブラック企業が多いという一部誇張された情報や、公務員は民間より高給で楽ができるというイメージもあるようですが、その事実はともかく新卒学生の就職先希望としても常に上位に位置しています。

 

もちろん、中高年が転職する先としても候補に挙がる公務員、 今の公務員人気の背景及び公務員への転職における心構え等ついてお話ししましょう。

 

 

なぜ「公務員人気」に陰りが見えないのか

まず、こちらのデータをご覧ください。平成27年度に行われた各地方自治体の公務員試験(社会人経験者採用)のデータです。

 

自治体名 応募者数 受検者数(1次試験) 採用者数 倍率
札幌市 1318 1053 16 65.3
仙台市 643 531 18 29.5
川崎市 768 558 11 50.7
横浜市 1518 1150 97 11.8
名古屋市 624 531 22 24.1
京都市 1006 796 27 29.5
新潟県 135 120 4 30.0
福岡県 1638 1054 10 105.4

 

この表以外にも全国の多くの自治体が社会人経験者を対象とした採用試験を行っており、いずれも高い競争率となっています。この傾向は2000年以降続いており、社会人経験者の公務員志向が非常に高いことを裏付けています。

 

では、なぜここまで公務員試験の倍率が高いのでしょうか。それは、安定性や各種待遇の良さといった公務員特有の事情も去ることながら、一般企業への転職であれば年齢制限にひっかかってもおかしくない中高年層でも受験が可能であり、実際に公務員へ転職している人もいるという理由も挙げられます。

 

 

実は地方自治体の公務員試験は中高年でも受験できる!

次に、前述した各試験の受験要項の中から主なものをピックアップしてみましょう。

 

 

自治体名 受験可能年齢 社会人経験
札幌市 29歳〜59歳 直近7年間で5年以上の民間企業経験
仙台市 30歳〜59歳 直近7年間で5年以上の民間企業経験
川崎市 29歳〜59歳 直近7年間で5年以上の民間企業経験
横浜市 30歳〜59歳 直近7年間で5年以上の民間企業経験
名古屋市 30歳〜59歳 直近10年間で5年以上の民間企業経験
京都市 32歳〜59歳 直近7年間で5年以上の民間企業経験
新潟県 〜59歳 新潟県外で5年以上の社会人経験
福岡県 〜59歳 5年以上の社会人経験

 

このように、59歳までの社会人経験者であれば受験可能であり、実際に30代40代で採用されている人も多くいるのです。なお、各自治体によって細かくは異なりますが、社会人経験とは雇用形態を問わず週30時間以上勤務の実績が該当するとなっている自治体が多く、要件を満たせば派遣社員や契約社員の実績でも受験が可能です。

 

なお、ここに挙げた自治体以外にも、東京特別区や国家公務員等、多くの行政機関が社会人経験者採用を行っています。年齢制限も比較的幅広く、中高年が転職先として公務員を検討することも可能なのです。

 

また、公務員試験は受験料が発生しません。日程も自治体によっていくつかのグループに分かれるため、スケジュールに合わせていくつか掛け持ちで受験することも可能です。

 

ただし、当然デメリットもあります。ほぼすべての試験が年1回であり、試験申込期間も決まっています。通年採用を行っている民間企業と比べるとそれだけ採用されるチャンスは少ないということであり、計画的に試験対策を進める必要があるのです。

 

 

必要なのは「事前準備と覚悟と心構え」

現在、中高年の転職先としても人気の公務員。実際多くの方が公務員試験の受験を検討しています。しかし、公務員として採用されるためには、難関である公務員試験にパスしなければなりません。

 

その試験内容は、SPIに近い内容もあれば高校受験レベルの学力を要求されるものもあります。一例として、平成27年度の横浜市における社会人経験者採用試験の問題を見てみましょう。

 

 

 

 

いかがでしょうか。高校の時にはスラスラ回答で来た問題かもしれませんが、社会人になってからはすっかり記憶の彼方へ押しやられた知識ではないかと思います。

 

他の自治体も同様に、教養試験の出題範囲もかなりの多岐にわたります。一般行政職の試験内容ですが、主に以下の内容を中心に出題されることが多いようです。

 

◇数学・・・連立2次方程式を使った計算問題や、図形の面積を求める問題等
◇英語・・・長文読解
◇判断推理・・・確率計算やつるかめ算等
◇地理・・・世界地理や環境問題
◇政治・・・日本国憲法や議会制度に関する知識

 

このように、事前にしっかりと演習問題を繰り返し解いておかなければ正解できない問題もあります。そういった勉強にある程度時間を割くことができなければ、合格が見えてこないというもの事実です。なお、試験後には自分の成績を見ることができます。

 

仮に試験通過できなかった場合でも、「あなたは○○人中○位でした」というような内容の結果を受け取ることが可能です。中には採点結果まで公開してくれる自治体もあり、仮に試験に落ちたとしても次年度へ向けた対策を練る材料としては十分でしょう。

 

また、面接や論文にも難問が出題されることがあります。「循環型社会への考え方」や「少子高齢化対策」等が課題として出されることもありますので、普段から行政に対する参加意識を持ち、課題解決型思考で試験に臨む必要があるのです。

 

公務員に対する表面的なイメージである「公務員は仕事がラクそうだから」という安易な気持ちで受験すると、足元をすくわれること必至です。一般の公務員であっても、地方議会開催中などは連日残業で職場に寝泊まりすることすらあります。晴れて公務員になったとしても、業務は決して楽ではないという点に注意してください。

 

最後に

中高年の公務員への転職は、転職の選択肢のひとつとしてこれからもますます人気が高まっていくことでしょう。年齢制限を撤廃する自治体も今後増えてくると予測されていますし、受験そのもののハードルは下がっていくと思います。

 

しかし、公務員になるには高い競争率と高難易度の試験を突破しなければなりません。中高年にもなって、またあらためて高校受験レベルの試験勉強を行うのは少し酷なことかもしれません。しかし、中高年の転職活動は若い頃の転職活動よりも間口を広く持つことも必要です。

 

民間企業への転職活動と並行して公務員試験も受験してみるといった転職活動を行うことは、中高年には必要なのかもしれません。また、公務員の社会的意義は高く、地域住民に貢献しているという実感ややりがいはかなり大きいものです。中高年だからこそ、これまでの社会人経験を活かして公務に殉じることも考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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